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文明様態選択の自由(加筆2) [状況と歴史]

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コメントをいただいている 川上直哉さんへのお返事です。
長いので省略して、
中央部分だけにお返事します。
後半ば、別の機会に書ければと思います。

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しかし、三位一体論は、もちろん、
西欧に農業革命が起こる前から、存在しました。
それは、「唯一神」を「父・子」に分ける理論から始まり、
「聖霊」の理論によって、無限に分化することに至ります。
その背景には、古代ローマの「古代的資本主義」というべきものがある。
それは決して中世西欧的「農業社会」を背景に作られたものではない。
この点は、重要かと思われます。

上記の論理は、私の組するところではありません。

古代ローマの「古代的資本主義」というのは、すでに農業革命後の
事象です。

彦坂尚嘉の理論的枠組みは、《全人類史》というものですので、
人類が農業を始めて以降に、世界宗教と言われるものが始まるので
あって、それは西欧と古代ローマを区分しては考えないのです。

川上さんは、古い西欧中心主義に捕われています。
一度その枠組みを外して、《全人類史》でお考えになってみる
ことも、お薦めします。

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「農業社会」的トマスの「三位一体論」以外のうち、
現代において私が有効であると思われるのは、
「関係の類比」と呼ばれるものです。
それは、無限分化する全体が、
関係性において一体性を保つという理解です。
その概念は、「農業社会」においては異端視されるものです。
しかし、近代以降、K・バルト以降の現代に至るまで、
「関係の類比」としての三位一体論は、
世界を説明する原理として、有効性を有していると思われます。

カール・バルトの理論枠が古いとすれば、
それは「言における神の啓示」という正論をいっていることです。

《近代》というのは、実は数式によって言葉そのものの否定によって
物理自然科学が成立したからです。
数式を基礎とするリテラシーによって単純系自然物理学が成立して、
同時に言語が否定されたが故に「神の《死》」が出現して、
ニーチェの言ったニヒリズムの時代になったのです。

カール・バルトによる「言における神の啓示」によっては、
言語を否定して数式で成立する単純系物理科学を超える事は出来ない
のであり、ニヒリズムも超える事は出来ないのです。

実際にカール・バルトは、1968年に亡くなっているので、
1975年にアメリカがベトナム戦争に敗れて以降の、
《近代》の崩壊の出現を、彼は見ていないのです。

つまり私たちが今、議論している現代という状況は、
1975/1991年という《近代》の崩壊以降の爆発的な状況なのです。
この爆発的な状況は、数式による単純系自然物理科学の限界化を超えた、
複雑系情報理論によって生み出されたと言えます。

複雑系情報科学が、単純系自然物理科学とニヒリズムを否定して、
超えたのです。
複雑系情報科学のリテラシーを基盤として、
ニヒリズムを超えたサントーム/マネージメントの時代になったの
が、現在のプラズマ化したグローバリゼーション/新ローカリゼーションの
時代なのです。
繰り替えますが、ここではニヒリズムと、近代個人主義は乗り越え
られているのです。

哲学者でいえば、たとえば少なくともボードリヤールの
『透きとおった悪』(1990年)が素描したような状況です。

いわゆるポストモダン状況ですが、
これは今日ではボードリヤールの素描した状況は、さらに進化して
いるのです。
実際ボードリヤールは2007年に死んでしまっています。

ご指摘の「関係の類比」というのは、
情報科学が、ビットという概念で組み立てられている事の内に
組み込まれています。
ビットというのは、差異の最小限化という考えです。

この情報理論の内に「関係の類比」という構造が組み込まれてしまった
という事態は、これだけで起きたではありません。

《近代》においては重要であった「抽象」という概念の有る一面は、
情報化社会でのレイヤーとか、過防備都市(セキュリティ)等々に
組み込まれてしまって、まったく違う様相になっています。

つまり《近代》にあった重要な概念や価値枠は、
情報化社会では、部分化してしまって、違う次元に組みこまれた
のです。

それと同時に、《近代》にあった重要な関係構造が解体されて
きています。

ベルトコンベアー型生産のラインとか、終身雇用制、年功序列、
デパート、新聞社、 マスコミュニケーション。定価。
地震予知、天気予報の中期予報、
核家族、近代個人主義、国民皆兵、官僚、ジェンダ、学校、
純文学/大衆文学の区分、
純粋芸術、純粋主義、前衛美術、抽象美術、平面絵画、立体作品、
画廊/画商、評論家/批評、
本、レコード、2D映画、

産業革命が成立して、教会が支配する時代が終わって、
科学の時代になっても、バチカンが崩壊しなかったように、
情報革命が成立して、多くの《近代》の産物が終わっても、
《近代》は残って続くのは確かです。

新聞社にしても、大手のいくつかは倒産するでしょうが、
それでもいくつかは生き残って、小さくなって継続します。
それはそうなのですが、
しかし確実に、時代は変わって、《近代》は古く小さくなるのです。

それは神学が古くなったように、哲学も古くなるのです。
モダンペインティングが古くなり、近代小説は古くなるのです。

恐竜の時代が終わっても、は虫類は小型化して、
トカゲは今も生き残っているように、
宗教も小型化して生き残るし、
哲学も小型化します。
近代小説も小型化するのです。
吉本ばななは、トカゲなのです。

近代芸術も小型化して生き残るのです。
奈良美智が示しているのは、そうした近代絵画のトカゲ化なのです。

松井みどりが示した「マイクロ・ポップ」というのは、
現代美術の小型化であり、トカゲ化なのです。

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《全人類史》で、考えると、区分は単純化します。
時代によって、その時代を支配している知的構造が変化するのです。

自然採取時代・・・・・呪術魔術   占い/まじない
農業化社会・・・・・・世界宗教 神学/ギリシア・インド・中国思想
産業化社会・・・・・・物理科学 科学思想/近代哲学
情報化社会・・・・・・情報科学 マネージメント/サントーム

この変化の比喩の根底にあるのは、
水(H2O)の比喩で、温度が上がると様態が変化するという
かたちでの説明です。

時代によって、文明の様態が固体→液体→気体→プラズマ
と変化すると、それに伴って、知的構造も変化するのです。


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自然採取時代
絶対零度で、空気まで凍り付いていて、動きません。
アボリジニは、5万年同じ生活をしていたと
言われますが、歴史がほとんど流れないのです。
         
呪術魔術が支配し、占い/まじないが、知的な構造
なのです。この世界が《想像界》なのです。
《想像界》というのは、魔術や呪術が支配し、
偶像崇拝が行われている知的世界です。
これは現在も現在も継続しているのです。

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農業化社会/文明
農業をするようになると、社会の温度はあがって、
氷は氷河となって、ゆるやかに動き始めます。
歴史が流れ始めるのです。氷河の跡は明確で、
この時代は歴史は理解しやすいものなのです。
ゾロスター教、ユダヤ教、キリスト教などの
世界宗教 神学/ギリシア・インド・中国思想
が、登場します。
私見では、この時代の古典文化こそがシーニュで
あり、基本なのです。その後の《近代》や、《現代》は、これらの
脱構築にすぎません。農業化社会の古典文化の拡散化としてしか、
今日の文化は生産され得ないという、極端な考えを私は持っています。

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産業化時代

産業革命で、温度が上がって、氷河は融けて水という
液体になり、川になって歴史は速度を上げて流れ始めます。時代は
急速に変わったように見えますが、しかし現実には20世紀初頭で、
革命的な変化は終わってしまって、以後は世界大戦があっても、同じ
川としての流れが続きます。
この産業革命化の社会という《近代》は、実は2つあって、
ひとつが自由主義経済の《近代》であり、
もうひとつは社会主義のソヴィエト型の計画経済による産業革命の
《近代》であったのです。
この2つの《近代》があるという冷戦構造的な2分化構造が、
《近代》の構造でした。
この2つの《近代》が激突して戦争をしたのがベトナム戦争であったの
です。ここで1975年にアメリカがベトナムに敗れる事で、
ひとつの近代が終わります。
そして1991年、ソヴィエト官僚社会が情報革命ができずに崩壊すると
《近代》は本格的に終焉したのです。
この《近代》の終焉前に、液体の水は沸騰して水蒸気に様態を
変えます。
この様態変化の沸騰の時期が、1960年代の後半と、
1980年代の後半の時代です。
ここで水は沸騰して水蒸気に様態を変え、さらに温度は上がって、
プラズマ状態になるのです。
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